SBIがSBI・GS NexGen(グローバルEV)とういう投資信託を新規設定するとのことですので報告書を調べてみました。
SBI・GS NexGen(グローバルEV)の評価は?~コンセプト
ファンドの目的
本インデックスは、ゴールドマン・サックス・インターナショナル(以下「GSI」といいます。)がスポンサーおよび計算代理人を務める独自のインデックスです。本インデックスの構成銘柄の選定および配分に関する部分の運営および計算は、以下で概要を示す通り、一定のルールに基づきSolactive社により行われます。
<構成銘柄の選定のしくみ>
1.インデックス・ユニバースの決定
本インデックスにおける構成銘柄は、各銘柄選定日(1月・4月・7月・10月の最終水曜日)において、以下の各要件の全てを満たす銘柄から選定されます。インデックス・ユニバースに関する一切の決定は、ルールに基づき行われ、インデックス運営者が裁量で決定することはできません。
① Solactive GBS Global Markets All Cap USD Index PRの構成銘柄または構成要素の一部となっていること。
② 米国に所在する取引所に上場されていること。
③ 各銘柄選定日において、終値に基づく日次取引総額の60日間中央値が1000万米ドル以上であること。
燃料電池車両(Fuel cell vehicle)、水素エネルギーシステム(Hydrogen energy system)、プラグイン車両(Plug-in vehicle)、パワーセル(Powercell)、ハイブリッド車両(Hybrid car)、部分酸化法(Partial oxidation)、電気自動車バッテリー(Electric vehicle battery)、電気自動車充電設備(Electric vehicle charging infrastructure)、トラクション電池(Traction battery)、自動車バッテリー管理システム(Vehicle battery management system)、コバルト採掘(Cobalt mining)、グラファイト採掘(Graphite mining)、リチウム金属(Lithium metal)、マンガン採掘(Manganese mining)、自動運転システム(Automated driving system)、コンピューター視野(Computer vision)、光感知および感度(Light detection and ranging)、予測管理(Predictive maintenance)です。
長々と引用しましたが簡単にいうと、EV分野の書類やニュースなどから対象とした関連キーワードを拾ってきてAIが銘柄を組成するよくあるパターンのテーマ型投信のようです。
SBI・GS NexGen(グローバルEV)の評価は?~コスト
信託報酬 (税込)/年 0.48%程度
テーマ株投信としては低コストとなっています。
SBI証券の「投信マイレージサービス」におけるポイント付与率は月間平均保有額に対し年率0.05%です。
SBI・GS NexGen(グローバルEV)の評価は?~構成銘柄
2022年末現在
前回と同じくグローバルEVを標榜していますが割と癖のあるラインナップのように感じます。
バイドゥ、シャオペン、リオート、NIOと中華系のソフト屋とハード屋が上位にきています。
参考2021年9月8日現在の情報
No. 銘柄比率国籍企業概要
1 エヌビディア3.6% 米国3次元(3D)グラフィックスプロセッサーと関連ソフトウエアの設計・開発・販売会社。
2 テスラ3.4% 米国高性能電気自動車と電気自動車パワートレイン部品の設計・製造・販売会社。
3 アルファベット3.3% 米国ウェブベースの検索、広告、地図、ソフトウエア・アプリケーション、モバイルオペレーティング
システムなどを提供。
4 アップル3.3% 米国パソコン、関連製品、モバイル通信機器、各種関連ソフトウエア、サービス、周辺機器、
ネットワーキング・ソリューションの設計、製造、販売に従事。
5 アマゾン・ドット・コム3.3% 米国オンラインで書籍、音楽、コンピューター、電子機器、その他多数の製品を販売。
6 インテル3.1% 米国コンピューター部品および関連製品を設計、製造、販売する。
7 フォード・モーター2.8% 米国自動車およびトラックの設計・製造・サービスを手掛ける。子会社を通じて、自動車関連
ローン、リース、保険も提供する。
8 百度(バイドゥ) 2.8% 中国アルゴリズム検索、企業検索、ニュース、MP3、画像検索、音声アシスト、オンラインスト
レージ、ナビゲーションサービスを提供。
9 蔚来汽車(ニオ) 2.7% 中国電気自動車・部品を販売するほか、充電サービスを提供する。
10 ウーバー・テクノロジーズ2.6% 米国道路交通、ナビゲーション、相乗り乗車、および決済処理ソリューション向けにアプリの開
発を手掛ける。
【出所】Bloombergのデータを基にSBIアセットマネジメントが作成、構成銘柄は2021年9月8日現在
上位銘柄は意外なことに自動車関連をメインとしているところ直接的に絡んでるわけではない企業が占めています。
SBI・GS NexGen(グローバルEV)の評価は?~パフォーマンス
チャート
基準価格の推移も残念ながら厳しいものになっています。
トータルリターン
1ヵ月 | 6ヵ月 | 1年 | 3年 | 5年 | 設定来 | |
---|---|---|---|---|---|---|
本ファンド | 17.95% | -15.69% | -14.19% | — | — | -27.21% |
カテゴリ平均 | 3.82% | -3.02% | 3.61% | — | — | — |
SBI証券より
2023年に入って好調ですが積立してる方はまだまだ報われてはいないと思われます。
過去のデータ
11月初旬まで大きく伸びていましたが若干トーンダウンした印象です。
SBI・GS NexGen(グローバルEV)の評価は?
テーマ型投信にはイーマクシスNEOシリーズやiFreeシリーズなど設定が相次ぎ人気になっています。
SBIアセットマネジメントもSBI・GSNexGenインデックスとして低コストを売りにしてテーマ株投信に参入してきました。
SBI・GS NexGen(グローバルEV)は構成銘柄からわかるように中華企業よりでかなりリスクが高いと考えられます。
アメリカが高度な技術の中国企業への移転を規制する方向で大きく舵を切っているからです。
投資に関しては世界情勢に注意して慎重な判断が求められると考えられます。
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